カテゴリー別アーカイブ: お知らせ

社会と普遍性の関係

松山大学法学部教授 明照 博章

 社会を超えた普遍性はあるのだろうか?

 社会の構成原理には、地域差があるため、「社会を超える普遍性」は「存在しない」ようにも思える。
 一方で、社会は、自律的運動をしているようにみえる場面もある。その際、運動の背後には「何らかの」普遍性が存在するようにも思え

条文の明確性と抽象性

松山大学法学部准教授 今村 暢好

 法律などの条文の中には、特定の行動を禁止し、禁止内容に違反した場合に罰を科すことを定めた条文が沢山存在します。代表例は、殺人罪や窃盗罪などの刑法の条文です。(これに対して未成年者飲酒禁止法は、未成年者の飲酒を禁じていますが、違反しても飲酒した未成年者に刑罰は科されません。)
 

夢を回せ!夢を鳴らせ!~「音楽水車プロジェクト」は地域をつなぐ~

松山大学法学部准教授 甲斐 朋香

 今年の夏も、学生有志と一緒に岩手に行ってきました。目的は一関市千厩町せんまやちょう奥玉地区(人口約2300人)にある「飛ケ森キャンプ場」で開催される「とびがもり水車音楽祭」への参加。昨年に引

「髻を断つ」と「片鬢ぞり」~髪の毛と中世法~

松山大学法学部教授 遠藤 真治

 お気に入りの理髪店が見つからず、家で適当に髪を切っていたが、最近ようやく落ち着ける店を見つけた。暑い季節を迎え久しぶりに散髪に出かけたが、機微を得た店主の対応もあって、その店の椅子は、今回も心地よい眠りに誘ってくれた。

 前期の講義で鎌倉時代の「御成敗式目」を取りあげる機

今年の株主総会は・・・

松山大学法学部准教授 内海 淳一

 日本では、会計年度の決算日を毎年3月31日としている会社が一般的であることから、慣例的に6月に株主総会が開催されています。そして、この時期の株主総会開催日が同じ日となる、いわゆる総会集中日なるものが業界の暗黙のルールとしてあり、過去最高は東京証券取引所に上場している会社の96.2%(1995

ドイツ中世文学と神明裁判

松山大学法学部講師 伊藤 亮平

 これはとても不思議なことではあるが、今日でもしばしば起こることである。 殺人の血にまみれた者が死者のそばに寄ると、決まって、
死者の傷口から血が流れるのである。この場合もまったくそのとおりになり、 このことから人々は、罪がハゲネにあることを見てとった。

あなたはわざとやりましたね(故意の認定)(上)

松山大学法学部教授 明照 博章

 犯罪が成立するためには、故意が必要になる(刑法38条1項本文:罪を犯す意思がない行為は、罰しない)。ある人Aが犯罪を行ったことについて、警察及び検察が捜査して、検察官が「Aはおそらく犯罪を行っているだろう」と判断した場合、起訴する(公判請求ともいう:刑事訴訟法247条:公訴は、検察官がこれを

アルバイト先の予備校がつぶれて賃金が支払われなかったときの話

松山大学法学部教授 村田 毅之

 私は、青森の高校を卒業後、めでたく明治大学政経学部経済学科に入学し、前期試験が終わるまでは、真面目に勉強しました。夏休みにはお金を稼ごうと、学生課で紹介を受けた予備校のアルバイトをしました。仕事は、夏休みに、実家のある青森市内で開講される夏期講習の講師をするというものでした。普通の倍くらいの

過去/現在/未来

松山大学法学部教授 明照 博章

 現在の関係性(状況)は、歴史的に作られたものです。そして、必然的な感じもします。
 一方で、「歴史に必然はない。必然性があるように『みえている』だけである」という主張があります。これには、説得力があり(個人的には)、これを前提にすると、現在の関係性(状況)は、偶然であり、改変可