松山大学法学部准教授 伊藤 信哉
20年の春からきびしい行動制限が課せられ、観光旅行や友人との食事会など、おおくの娯しみが奪われる日々がはじまりました。それまで、年10回は国外に飛んでいたわたくしも、マスクをして自宅のまわりを散歩するばかりの毎日となりました。
とはいえ車の免許を持たぬ身としては、徒歩や自転車でウロウロしたところで、すぐに飽きてしまうわけです。さて、どうしたものか。
ちょっと考えた結果、これを奇貨として「新しい趣味」をはじめることにしました。「散歩や買物のついでに郵便ポストを撮影する趣味」です。
「なんのことやら?」と思ったみなさん。ポストマップ(https://www.postmap.org)というサイトをご存じですか。全国各地の郵便ポストを検索するサービスなのですが、じつはこれ、日本郵政の公式サービスではありません。とある個人が2006年にプライベートで作りはじめ、いまでは16万弱のポストが登録されています。もちろんひとりで調べたわけではなく、多くのボランティアが津々浦々をを駆け巡り、ポストの写真や回収時刻を蒐集・登録したのです。
ところが、しだいにデータの更新が滞りはじめ、いまでは6割以上のポストで、3年以上もデータが更新されてません。なかには、撤去されてしまったポストもあります。
そんなわけで、せっかくスマホ片手にウロウロしてるのですから、あちこちで見かけるポストを撮影し、データの更新に協力することにしました。行動制限が緩和され、国内旅行も可能になると、観光スポットもそこそこに、路地裏のポストを探しあるいています。
健康にもよいですし、旅先でのちょっとした時間つぶしにもなりますし、なにより人のためにもなります。ポストマッパー、ながくつづけられる趣味になりそうです。
Webオープンキャンパスの摸擬講義も担当しました!ぜひご覧ください。
https://nyushi.matsuyama-u.ac.jp/web-opencampus/5375/