松山大学法学部准教授 樗木武治
一 「松山大学の歩み」における「文武両道の松山大学」について
ここでは、本学の課外活動に焦点を当て、松山高等商業学校設立から現在までの概略を述べ、現在の状況や松山大学関係者のオリンピックでの活躍について説明する。課外活動が、校訓三実を学ぶ機会としてどのような役割を果たしているか、具体例を挙げながら説明していく。
二 大学生としての課外活動との関わり方
プレイヤーとして課外活動に参加するだけではなく、部(サークル)の運営を通して卒業生や社会(協会や連盟、NPOなど)とかかわることは、正課の授業とは違った視点から校訓三実を学ぶことができる貴重な機会である。
三 戦前の学生スポーツ
多くの近代スポーツは19世紀から20世紀に欧米で生まれた。日本への普及は学校を通して広まったスポーツが多い。本学においても昭和15年には運動部、文化部含めて約30のサークルが活動していたことから、その活発さが窺い知れる。
四 全国大会優勝歴のあるクラブ
剣道部(昭和5,6,11年 全国高専大会)
柔道部(昭和15年 全国高専大会、全国高商大会3連覇)
水泳部(昭和17年 全国高商水上競技大会)
野球部(昭和24年 第1回全国新制大学野球大会
ソフトテニス部 (平成7年 全日本大学リーグ王座決定戦)
なぎなた部 (平成18年全日本学生なぎなた選手権大会)
弓道部 (全日本学生弓道選手権大会)
女子駅伝部(平成28年 第34回全日本大学女子駅伝対校選手権大会)
五 「全国高専大会」、「全国高商大会」での本学の活躍
戦前の本学課外活動の隆盛を理解してもらうために、「旧制高校」、「旧制専門学校」、「大学予科」など旧制の学校制度について詳しく説明する。当時の資料から各大会の規模や参加校、本学学生の取り組みについて紹介する。
六 四国インカレでの松山大学
- 正式名称:四国地区大学総合体育大会
- 開催時期:7月上旬
- 会場:四国国立4大学の持ち回り
- 参加大学:今年度は21の大学・短期大学
- 今年度で67回目の開催
- 24種目により各大学の総合得点を競う
- 松山大学の戦績
男子は54回の総合優勝
女子は28回の総合優勝
男女総合優勝25回
七 松山大学関係のオリンピック出場選手
- 土佐礼子(陸上、1999年卒)
- 青野令 (スノーボード、日体大編入)
- 高見澤安珠(陸上、経営学部3年生)
本学では、これまで卒業生も含めて3名がオリンピック出場を果たしている。3名の代表決定までの過程や出場オリンピック大会を振り返る。
八 近年の女子駅伝部の活躍
- 創部からの道のり
- 全日本大学女子駅伝対校選手権大会シード権獲得
- オリンピック出場選手
- 悲願の全日本大学女子駅伝対校選手権大会優勝
近年の女子駅伝部の活躍は、メディアを通して多くの受講生が知るところである。ここでは創部から平成28年の全国制覇までを振り返り、様々な課題を克服しながら一歩ずつ前進していく様子を説明していく。