駒居卓朗さん(2015年3月卒)
神戸大学大学院(法科大学院)
1.司法試験を受験するきっかけは今村ゼミに入ったこと
司法試験を受験するきっかけは、松山大学在学中に今村暢好先生のゼミ生になったことです。今村先生が、以前明治大学の法科大学院に勤めておられたこともあり、法科大学院に進学し司法試験を受験するという進路があることを教えていただきました(法科大学院の修了が司法試験の受験資格の一つです)。今村先生に進路相談をしていなければ、そもそも法科大学院の存在すら知らなかったと思います。また、松山大学に法科大学院の進学を希望する友人がいたことも大きかったです。
私は運よく司法試験に合格したものと思っていますが、そもそも受験しなければ運よく合格することもありませんでした。松山大学を、今村ゼミを選択した当時の自分に感謝しています。
2.法科大学院入学まで
法科大学院には未修者コース(3年制)と既修者コース(2年制)があります。未修者コースは、非法学部出身者など法律の勉強をしたことがない人を念頭においたコースですが、私は未修者コースを選択しました。それは、当時の私に法律の基礎的知識が備わっているとは言い難く、未修者コースへ行き基礎からしっかりと学ぶべきだと考えたからです(実は未修者コースの試験は小論文のみで法律科目がありません。これも未修者コースを選んだ決定的な理由の一つです。)。法科大学院の進学を希望する友人とともに勉強会を作り、今村先生と倉澤生雄先生の指導の下、法科大学院の入試に向けて勉強しました(この勉強会には、今年一緒に司法試験に合格した田房教平君も参加していました)。倉澤先生は、ゼミ生でもない私たちの勉強会の指導を快く引き受けてくださりました。とても感謝しています。
3.法科大学院入学後、司法試験合格まで
法科大学院入学当初は周囲のレベルについていくことができませんでした。自分が5時間で理解することを同期は1時間で理解してしまうなど、地頭・勉強の基礎力の違いに愕然とする日々が続きました。その結果、2年生のときに1度留年しています。法科大学院在学中は何度も心が折れかけました。それでも司法試験に受かると信じ頑張り続けることができたのは、周りの支えがあったからです。今村先生にも留年した旨を報告しましたが、励ましの言葉をもらい「大丈夫。絶対受かる。もう少し頑張ろう。」と思えました。その後、無事法科大学院を修了し、司法試験の受験資格を取得しました。初めての司法試験には不合格となりましたが、再チャレンジし合格することができたのも、上述と同様、周りの支えがあったからです。
4.松山大学時代の勉強法と司法試験受験時代の勉強法は変わらない。
私の勉強法の基礎は「真面目にコツコツ粘り強く勉強すること」です。今振り返って思えば、私が実践した司法試験に向けての勉強法は、今村先生、倉澤先生の指導の下でしていた法科大学院進学に向けての勉強法と何ら変わっていません。もちろん勉強法は各々自分に合ったものがあるので、自分の勉強法が正しいものとは考えていません。ただ基礎にあったのは松山大学で学んだことです。松山大学で身に着けた勉強法は司法試験でも変わりませんでしたし、今後も変わらないのだと思います。
5.司法試験を終えて思うこと
既に述べた通りですが、司法試験に合格できたのは、心が折れかけても自分を信じ頑張り続けることが出来たからです。そして、それが出来たのは周りの支えがあったからです。本当に周りに恵まれていると強く思います。また松山大学に進学したこと、今村ゼミを選択したことなど本当に運が良かったと思います。
【今後の目標】
正直、今後の進路については悩んでいるところです。司法試験に合格したことで法曹三者(弁護士、検察官、裁判官)になれる可能性を持つことができました。当然すべてが魅力的な職業です。また、法律知識はあらゆる職業で役に立つものですので、法曹三者に限らずあらゆる職業を広く検討したいと考えています。
ただ、家族をはじめとして、友人や先生、松山大学、神戸大学にはとても恩を感じています。すべての人に恩返しをできるようにこれからも日々研鑽し、成長し続けることは明確な一つの目標です。