文学は架空世界に存在するのか

松山大学法学部准教授 新井 英夫

 文学は架空世界に存在し、社会状況などと全く繋がりを持たぬものであると思っていないでしょうか。今回はこの誤解について、小説『碾臼』を例に、お話ししたいと思います。  英国では1960年代後半から70年代の初めにかけて、「 […]

裁判制度が存在する理由

松山大学法学部教授 明照 博章

 最近、些細な行き違いから裁判沙汰に発展するケースが多くなってきたので、裁判制度(特に民事)が存在する理由について、考えてみたいと思います。  日常生活には、トラブルがつきものです。  Aは、期限が来ても、Bから借りた1 […]

学年と年齢と法律

松山大学法学部准教授 渡辺 幹典

 春は始まりの季節。4月になれば新学期が始まり、新しい学年が始まります。小学校入学以来、皆さんは「学年」という、ほぼ同じ年齢の人たちで作られる集団の中で過ごしてきたことでしょう。さて、皆さんの学年で、一番早く誕生日が来る […]

海賊は無法者か?

松山大学法学部教授 山内 讓

 私の研究テーマの一つは、海賊です。海賊といっても、「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「ワンピース」の研究をしているわけではありません。日本の中世に実在した海賊です。ところで、その海賊について皆さんはどのようなイメージを […]

労働法を守る人たちのはなし

松山大学法学部教授 村田 毅之

 高校や大学を卒業すると、ほとんどの人は、会社など(使用者)に雇われて、労働者として、働くことになります。法律的には、労働契約を結んで働き始めることになります。雇う側は、なるべく安い賃金で、長い時間働かせようとします。そ […]

国際関係論について

松山大学法学部准教授 宮下 雄一郎

 高校生の皆様、国際関係論という学問をご存知でしょうか。それほど古い学問ではなく、政治学を軸に、法学、歴史学、哲学など、多岐にわたる既存の学問を土台に誕生し、成長したのが国際関係論です。  このように多数の分野から生成し […]

憲法学の「Sense(感覚)」

松山大学法学部准教授 牧本 公明

 「考えるな、感じるんだ」  この言葉は映画の中である俳優が発した有名な台詞の邦訳である。元となる英語の台詞は“Don’t think. Feel.”というもので少年に武術の稽古をつける場面において発せられたものだ。この […]

墓前の誓い

松山大学法学部教授 古屋 壮一

 この夏、羽田空港に着いた私は学生とともに、桜田門前の法務省を見学した後、地下鉄で護国寺へと移動し、梅(うめ)謙次郎(けんじろう)法典調査会民法起草委員の墓石の前に立った。1890(明治23)年に公布された、ボアソナード […]

民事判例事件現場めぐり① ~宇奈月温泉事件~

松山大学法学部教授 銭 偉栄

 1789年のフランス人権宣言(17条)が所有権を神聖不可侵の権利と宣言して以来、所有権の絶対性は、近代私法の基本原理の1つとして確立された(憲法29条や民法206条参照)。しかしその後、この原則を制限する法理も生まれた […]

2ちゃんねるですか? Twitter ですか? YouTubeですか?

松山大学法学部教授 妹尾克敏

 あなたの日頃の情報源は、この3つの中に入っていますか?まさか、NHKテレビや朝日、毎日、読売新聞などではないでしょうね。大学の法学部は、社会生活と密接に関わる法学(法律学と政治学)という学問を学ぶところですので、社会生 […]

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