『大人の世界』と『大人のりくつ』

松山大学法学部教授 妹尾 克敏

 よく耳にする言葉のひとつに、「大人の世界」とか「大人のりくつ」というものがありますが、その実態はいまひとつわからないままです。たしかに我が国には、「少年法」なる法律が厳然と存在し、同法第2条第1項では「この法律で「少年 […]

最近の企業事件

松山大学法学部准教授 内海 淳一

 昨今、世間を騒がす企業ニュースが数多く耳に飛び込んでくる。この状況は、会社法学的にみれば、話題に事欠かないといえる。  まず、2011年9月に大王製紙の会長(当時)によるギャンブル資金の子会社からの不正借入れ事件、同年 […]

加藤恒忠(拓川)という人

松山大学法学部准教授 今村 暢好

 加藤恒忠(拓川)という人を御存知でしょうか?  加藤恒忠(号を拓川。以下、加藤拓川ないし拓川と称します。)は、松山大学の創設に尽力された方の1人です。ここでは、「坂の上の雲」の時代をその時代の人々と駆け抜けた加藤拓川を […]

そもそも「言葉」とは?「読む」とは?

松山大学法学部講師 伊藤 亮平

 皆さんは本を読んでいますか?  読書と聞くと、皆さんの中には夏休みの読書感想文がなかなか書けなくて苦労したという、ちょっと苦い経験を思い出す人もいるかもしれません。「面白かった」、もしくは「つまらなかった」という言葉以 […]

文学は架空世界に存在するのか

松山大学法学部准教授 新井 英夫

 文学は架空世界に存在し、社会状況などと全く繋がりを持たぬものであると思っていないでしょうか。今回はこの誤解について、小説『碾臼』を例に、お話ししたいと思います。  英国では1960年代後半から70年代の初めにかけて、「 […]

裁判制度が存在する理由

松山大学法学部教授 明照 博章

 最近、些細な行き違いから裁判沙汰に発展するケースが多くなってきたので、裁判制度(特に民事)が存在する理由について、考えてみたいと思います。  日常生活には、トラブルがつきものです。  Aは、期限が来ても、Bから借りた1 […]

学年と年齢と法律

松山大学法学部准教授 渡辺 幹典

 春は始まりの季節。4月になれば新学期が始まり、新しい学年が始まります。小学校入学以来、皆さんは「学年」という、ほぼ同じ年齢の人たちで作られる集団の中で過ごしてきたことでしょう。さて、皆さんの学年で、一番早く誕生日が来る […]

海賊は無法者か?

松山大学法学部教授 山内 讓

 私の研究テーマの一つは、海賊です。海賊といっても、「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「ワンピース」の研究をしているわけではありません。日本の中世に実在した海賊です。ところで、その海賊について皆さんはどのようなイメージを […]

労働法を守る人たちのはなし

松山大学法学部教授 村田 毅之

 高校や大学を卒業すると、ほとんどの人は、会社など(使用者)に雇われて、労働者として、働くことになります。法律的には、労働契約を結んで働き始めることになります。雇う側は、なるべく安い賃金で、長い時間働かせようとします。そ […]

国際関係論について

松山大学法学部准教授 宮下 雄一郎

 高校生の皆様、国際関係論という学問をご存知でしょうか。それほど古い学問ではなく、政治学を軸に、法学、歴史学、哲学など、多岐にわたる既存の学問を土台に誕生し、成長したのが国際関係論です。  このように多数の分野から生成し […]

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